アメリカ企業の「成果主義」には便宜上「業績管理システム」という訳語をつかいましたが、これを英語でいえば「Performance-EnhancingCulture」となります。
直訳すれば「業績を高めるための文化」ですが、「Performance」は単に「結果としての業績」だけではなく、「努力し・実行し・成し遂げる」という意味があります。
また「Enhanceにも「質や能力を高める」という意味が含まれています。
「業績評価」という場合、評価の対象となるのは「結果としての業績」にほかなりません。
ただし、これだけでは単に「成果=結果主義」に終わってしまいます。
前項に掲げた日本人経営者の方々の反論も、このような誤解から生じたのではないでしょうか。
私たちが「業績管理システム」(Performance-EnhancingCulture)という場合、そこには「結果として高い業績」を達成するための、さまざまな文化や仕組み、システムが含まれています。
英語の原義に沿っていえば、それは「社員の努力(やる気)を促し、それに方向性を与えて実行につなげ、目標の達成に結びつける」文化・仕組み・システムのことであり、その一連のプロセスにおいて、社員の「意識、能力、技能、知識などを高める」文化・仕組み・システムのことを言います。
私はここで「文化・仕組み・システム」という言葉を繰り返しつかっていますが、これも「成果主義」という言葉から喚起される誤ったイメージを正したいからにほかなりません。
というのも、アメリカ企業が採り入れ、稼働させている「成果主義」には、「主義」というような固い意味合いがないからです。
日本語で「成果主義」と訳される英語の表現はいくつかありますが、これらはあくまで「システム(および、それを根づかせ、機能させるための文化や仕組み)」であって、どこにも「主義」なんてものはありません。
私たちが一般的につかうのは「PayForPerformance(ペイーフォー・パフォーマンス)」という表現ですが、これも直訳すれば「業績に対する支払い」となります。
これでは、また「結局、おカネなの」というふうに批判されそうですね。
このことについても、少し説明が必要でしょう。
給与は年齢や性別などに関わりなく「仕事の内容」に対して支払う二つに分けて説明します。
一つは「ペイーフォー・パフォーマンスが意味するものは何か」ということ。
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